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謹賀新年

つぶやき
01 /01 2013
あけましておめでとうございます。
久しぶりに独りで過ごす新年は、手打ち蕎麦処 久呂保庵での年越しで始まりました。
かねてより味わってみたかった大先生御手打ちのお蕎麦をお腹いっぱいにいただけて、良い一年のスタートが切れました。


さて話は遡りますが、12月8日から数年ぶりに修業先の福島を巡ってきました。
この日は「鞴祭」といって、鍛冶屋さんの公休日でもあります。
先ずは福島市の立子山という所にある師 藤安将平を訪ねました。
なんだかんだで出てから10年近く経ちました。

この小高い丘にある鍛刀場で、8年間住み込んでいました。
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外観
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内部
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この日から寒波が来て、最高気温が道端では0℃を表示。
ふと、真冬日(最高気温0℃以下)に暖も無く、孤独に炭を切っていて辛かったなぁと思い出しました。
まあ、それも修業です。

そして弟子当時の思い出に耽るべく、やはり当時のように親方の飼い犬を連れて、日課だった散歩道へ。
住所の字が溜井下というだけあり、溜池の脇を通ります。
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真冬の厳しい寒さが続くと、この池が全面凍結をして歩けるようになります。
おかみさんには、割れて落ちたらどうするの、止めて。と言われていましたが、なんだかあの硬い氷がしなぐのが面白くて、よく遊んでいましたね。

夜は街に出て、お世話になった農機具屋のおじさんと呑み、あろう事か朝帰りをしました。
弟子時代なら有り得ない事ですが、始発のバスに乗り、便利なバイパスが出来たのに、やはり当時の峠道を上って立子山に戻り、昔の感慨にしみじみ浸れたのは良かったです。

その後も3日に渡り、お世話になったお客様や知人と積もる話をして廻り、また美味しい食事もいただいて、とても充実した濃い紀行でした。
本当にありがたく思います。

皆様のご厚意に応えるべく、また自らの湧き上がる情熱に任せて、より良い刀を造っていきたいと想う年明けです。
どうぞよろしくお願い致します。
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コメント

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初めまして

初めまして、東京在住の中国人王霄峰(ワンシャオフォン)と申します。昨日は、石田さんの紹介で電話で少しお話をしたものです。
私がこの正月の、いや、今年の最初の出来事は、現代刀と出会ったことです。とりわけ、遊就館に展示されている刀の中では、工藤さんの作品に惚れ惚れして、今まで三回も見に行ったくらいです。
金曜日の午前中もう一度会場へ行くつもりです。その太刀の姿といい、地鉄の色といい、何とも言えない美しさ、優雅さを感じます。こんな美しい太刀を現代の刀匠が作れると思うと、感激して、ぜひ自分の為にも作って頂きたいと思います。
この正月から資金作りを始めて、近いうちに、作業場へ伺って、いろいろとお話をしたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
今年も工藤刀匠にとって、実り多き一年でありますように!

Re: 初めまして

王霄峰様

どうもコメントまでいただき、ありがとうございます。
とても熱心に遊就館に観に行ってくださり、誠にありがたく思います。
お褒めいただいて嬉しく思いますが、まだまだ未熟者ですので、これから遠慮なく有りのままの御意見をお聞かせくださいね。

時々思うのですが、鑑定会のように柄をつけて観てもらった時に、拙作がどのような位取りをされるのであろうか?との興味はあります。

工藤 将成 (まさしげ)

群馬県桐生市で日本刀を作っています。

お知らせなど、気ままに書いていきます。